船と五島列島

移動手段に船

電車やバスといった公共の交通機関をはじめ、移動手段には色々な方法があり
ますが、五島列島で島民と密接な関係にあるのが、「船」です。

 

五島列島にはJRはもちろん、鉄道は走っていません。移動手段は自家用車かバス、
または「船」なのです。
 
島民からすれば慣れた話なのですが、船に乗る事が生活の中にあるというのは
やはり珍しいことのようです。
 
フェリー

上五島と佐世保市を繋ぐフェリー『なみじ』

 
船を使うタイミングとして最も多いのが、五島列島から長崎県(または福岡県)
の「本土」に移動するとき。
 
五島列島も立派な長崎県なのですが、よく長崎市や佐世保市のことを本土と
呼びます。
また、福江島(下五島)と中通島(上五島)を行き来するときも船に乗ります。

 
本土までの航海時間は約2時間30分。「高速船」と呼ばれる、走るスピードが速い
船に乗ると、料金は高くなりますが1時間30分となります。
 
シープリンセス

上五島と長崎市を結ぶ高速船『シープリンセス』

 
フェリー太古

五島列島と福岡市を結ぶフェリー『太古』

 
 
 

一家に一船!?

本土に移動用の船はもちろん船会社が所有しているのですが、五島列島では
一般の家庭でも船を持っていることが少なくありません。
 
特に漁師の家庭や、釣りが好きな男性は個人でも船を所有していることが
多いです。
 
ペンキ塗りの様子

自分の船のペンキを塗り直す五島列島のお父さん

 
またその場合には、自分の船に名前を付けるのですが、女の人の名前を用いる
ことが多く、自分のお嫁さんだったり、女の子どもの名前をよく使います。
お嫁さんの名前が「とし子」なら船は「とし丸」といった具合です。
 
流石にこのサイズの船で本土に渡ることはありませんが、沖に出て船釣りを
楽しんだり、少し離れた島に行ったりするときは自家用船が活躍します。
 
 
 

別れの儀式は島独特

卒業シーズンまでにはまだ少し期間がありますが、島から出て、進学や就職を
する子どもたち、または仕事の転勤で島から出る人も、もちろん船を利用します。
そこで別れのセレモニーとして行われるのが、旅立つ人と見送る人を繋ぐ「紙テープ」。
 
何色もの紙テープを船に結びつけ、見送る人はそれが切れるまでテープを持ち、
旅立つ人へ手を振ります。
 
船上での別れ

船上での別れの様子

 
この際にはブラスバンドの演奏なども相まって、とても感動的なセレモニーとなります。
中には3月の海に飛び込んで別れを惜しむ人も。
 
私も島外の大学へ進学するときは船上での別れで、紙テープを用意してもらい、
とても感動したのを覚えています。
 
 
全国でも珍しい船の文化ですが、船は五島列島の日常です。
食文化以外にもびっくりするような文化が五島列島にはいくつもありますが、
またの機会にご紹介したいと思います。
 
 
 

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